28歳からの林業

Iターンで地方へ移住し、未経験から林業の会社に就職。林業の実際を現場からお伝えしていきます。

会社の飲み会って参加する価値あるの?  私の会社の飲み会事情

 

 私は今月から、全くの未経験で林業の会社に就職をしたのですが、入社してから社内で5回ほど飲み会を経験しています。週に一回は定期的に行われています。ただ、コロナによる感染を避けるため、飲み会はすべて会社内で開かれます。

 

 私の感覚ですが、昔からワンマンで経営してるような零細な林業の会社では、社長が酒好きである可能性が高いです。うちの社長も例外ではありません。うちの場合は社長のその時の気分で、飲み会をするかどうかが決まります。

 

 つい先日も、朝早くから現場で山仕事をして、夕方頃作業を終え、くたくたになって、「早く帰ってシャワー浴びて飯食って、ひんやりした布団に滑り込んで寝よう」と思いながら、山を下り事務所に戻ったところ、社長がビール片手に事務所で、知り合いの経営者と愉快そうにおしゃべりをしていました。

 

 社長が知り合いを事務所に招いて、一緒にビールを飲んでいるということは、飲み会確定のフラグなので、その晩は早く帰宅できないことを意味します。

 

 飲み会が終われば、私みたいな新人は必ず先輩方の車の運転をしなければなりません。新人はお酒は飲まずに先輩や社長のために車の運転をする。そういうルールです。(ちなみに私は普段からお酒は飲みません。)車で先輩方を家まで送り届けるだけで1時間以上はかかるので、これはなかなか大きな負担になります。いかにも日本らしい風習です。現在はこういう会社は減っているのではないでしょうか。

 

 その日、私は社長に頼まれるがままに、近所の飲食店に電話をかけて、飲み会用の出前の注文をしました。出前が来るまでは、社長のお酒のお代わりを準備したり、先輩に缶ビールを運んだり、空いた缶を下げたり。そういったことをします。うちの会社では、先輩に対する気配りがとても大切です。それがここで働くための暗黙の条件であり、新人研修であり、人が二足歩行するが如く自然にできるようにならなければならないのです。

 この日の飲み会のゲストである、社長の友人はとても饒舌でお話もすごくおもしろい方でした。ところどころ、「有難い話」と称して少し説教じみたことや、同じ話を何度も繰り返したり、自分がおもしろいと感じた話を一方的にしゃべることもたくさんありましたが。。。

 ただ、どれだけ楽しいお話であっても、私たち新人からすると、飲み会もまた仕事の一部という認識なので、常に神経は尖らせています。常に周りのお酒の減り具合を観察しなければなりません。話を振られれば、謙遜を交えた無難な返しをしなけれなりませんし、おもしろくない話でも、顔の筋肉がピクピクひきつるまで笑わなければなりません(少なくとも私はそのようにしてやり過ごしています。)

 

 結局この日の飲み会が終わったのは24時過ぎでした。18時ころから始まったので6時間ほどの飲み会でした。ここから、私たち年下の人間は先輩方を家まで送り届けたので、家に着いたのは2時前でした。もちろん翌日も朝から現場仕事です。

 

 私は飲み会をするたびに、

この時間に意味はあるのかな?

 と考えてしまいます。

 

 確かに、飲み会で人生経験の豊富な経営者や先輩方のお話を伺うことや、従業員同士の一体感を肌で感じることは大切なことかもしれませんが、長時間の飲み会の中で、退屈だと感じたり苦痛に思う時間も多々あります。笑えないくらい卑猥な話や節操のない言葉遣いで面食らうこともよくあります。

 うちの会社の場合、飲み会をするかどうかは完全に社長の一存によるので、見方によっては、社長の娯楽、暇つぶしと考えることもできます。飲み会を他の従業員がだれ一人望んでいない場合にあってはなおさらです。

 もし飲み会が、毎回毎回、社長がただただ世の中の不満を並べたり、下品な言葉を撒き喚き散らすだけの場であったとするなら、私はそんな飲み会に参加するのは苦痛でしかなかったでしょうが、幸い、ためになると思う話もちらほら聞けるので、なんとか耐えることができているというのが実際のところです。

 というかそれ以上に、私はまだ入社したての新人で、ろくに仕事もできないので、こういう場で生意気なことを言って波風を立てるよりは、ただじっくり我慢して飲み会に参加して、気配りや先輩の話など、学べそうなところは学び、たとえ飲み会に意味があるかどうか確信がなかったとしても、意味を見出せるようじっと目を凝らして傍観しているといったほうが正しいかもしれません。

 

 どうせ会社で乗り気のしない飲み会に駆り出されるなら、自分で何か意味を見出してやろう、何ならこの飲み会を利用して自分の学びの機会に変えてやろう、くらいのくそ生意気な気概を持つことができたら、それが一番強いのでしょう。

 

 

 

さてこの辺で